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ゴマメの歯ぎしり その5

「12月8日」

 本日職場で同僚に「今日は何の日か知っているか」と尋ねた。誰も答えられなかった。テレビも新聞も何の報道も無かった。
 また、12月8日がやってきた。74年前の昭和16年(1941年)12月8日帝国海軍が米国ハワイ準州の真珠湾を急襲し、ここに米国との戦争「太平洋戦争」が勃発した。これを好機とした米国は欧州の戦争にも全面的に参加することになり、世界を2分した戦争がはじまった。ハワイ奇襲は、米国世論を沸騰させ日本は徹底的にたたかれることになる。
 当時のハワイは準州であり正式な州ではなかった。そもそも、ハワイは米国人により強奪されたという事実を皆さんはご存じだろうか。ハワイが米国と合併したのは当時独立国のハワイで、経済的な力を持っていた米国人が起こした1893年のクーデターによるものである。
米国が英国から独立した当時は東部13州の小さな国であった。それが、西部開拓で太平洋に達すると、次はさらに西を目指すことになる。前述のハワイ合併の後は、1898年に始まったスペインとの戦争でフィリピン・グアムを獲得した。西進の間に日本に到達と接触したのが、ペリーの黒船襲来である。ヨーロッパ諸国と異なり、日米はその領域が接触している状況であった。
 日本はヨーロッパから遠く離れた極東にあるという恵まれた環境と明治維新の成功により、かろうじて欧州列強の侵略から国を守ることができた。皮肉なことにヨーロッパ人のアジア・アフリカ簒奪は日本にとって良いお手本となり、残念ながら帝国主義的な道を歩むことになったのである。日清・日露戦争で勝利を得た日本は、ついに中国大陸に手を伸ばすという暴挙を犯したが、そこで満州の権益を狙う米国と対立することになる。これが遠因となり、日米の開戦に至るわけである。
 負ける戦争を起こしてはならない。また、目先の利益に目が眩んではならない。臥薪嘗胆が必要なときがある。そう思う開戦の日である。
(文責 岡本)