長門市青海島高山山頂に残る監視所跡          前のページへ戻る

 

  長門市青海島の最高峰である高山山頂に旧海軍の監視哨跡が残っている。実は、陸軍、海軍どちらの遺跡かは定かでは無いのだが、地元ではそのように言われている。
  標高320mの高山山頂へ登るには、まず近くの青海島オートキャンプ場まで車で行く。舗装が切れたところに車を置き、残りを徒歩で登山する。管理者が現地に行ったのは平成26年7月26日、その日オートキャンプ場は利用者が無く閑散としていた。梅雨の大雨により山道はかなり痛んでいた。また、夏草が繁茂して道がようやく判別出来る程度だった。
  山頂に登ると、監視所の説明は無く、高山の説明板が設置してあった。監視所はコンクリート造りで2階建て、上部は円筒形の望楼である。炊事場のような部屋があり何人かで宿泊して勤務していたらしい。編成は哨長1名に復哨二組の5名程度であろうか。監視任務のため、防護用の武器は無かったかもしれない。戦後70年近くの風雨に耐えた建物はしっかりした作りだが、砲爆等に対する抗湛性はなさそうだ。大東亜戦争当時の米陸・海軍戦闘機は12.7mm機関銃を6~8丁装備していたため、これの機銃掃射をくらったらひとたまりもなかっただろう。また、通信連絡はどうしていたんだろう。当時の陸軍・海軍は共に物資不足に悩んでいたので、辺地の哨所には無線・有線の通信装備も無かったに違いない。異状を発見したら、まず照明弾を打ち上げ、細部の状況は手旗信号で伝達したのかもしれない。そうなると、陸軍の兵隊には難しいので、海軍の監視硝があったと考えて良い。などと、この遺跡を眺めつつ縷々想像するのであった。
  この監視所跡の内部には、火を焚いた跡がある。簡単に上れる山なので登山客が無許可でバーベキューをしたのだろう。頑丈な建造物だが、このまま手入れをせず放置をしておくといずれ崩壊するに違いない。小さいけれど大東亜戦争の貴重な遺跡である。しっかりを管理をして保存したいものだ。この監視所のみならず、日本中(全世界)に残る旧軍の遺跡を何らかの形で後世に遺す必要があり、そのために残された時間は非常に少ないと感じた。
  山頂からの眺望は素晴らしい。北部の日本海も、南部の深川湾も一望できる。登山も容易でありハイキングコースとしては手頃である。